第5回 2学期が始まります
- 13 分前
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日本では、夏休みもそろそろ終わりを迎えます。
海外にお住まいのお子さんの中には、すでに新学期が始まっている方もいらっしゃるかもしれません。
日本の学校では、もうすぐ2学期が始まります。
1年生は、これから本格的に漢字の学習が始まります。
カタカナも同時並行で進めますので、一つずつ丁寧に進めてほしいと思います。
さて、今回のテーマは、すでに漢字学習を続けてきた2年生以上のお子さんについて書いてみたいと思います。
夏休みに頑張ってきた子どもたちへ
補習校や塾に通っているお子さんは、2学期の初めに、1学期に学習した漢字のまとめテストがあるかもしれません。
そのために、夏休み中も漢字の練習を続けてきた子もいることでしょう。
ぜひ、その頑張りを発揮してほしいと思います。
また、第2回の漢字検定に挑戦するお子さんもいるでしょう。
特に、前の学年に相当する級に挑戦するのであれば、ぜひ満点を目指すくらいの気持ちで頑張ってほしいと思っています。
一方で、夏休みが終わるこの時期になると、こんな心配をされる保護者の方もいらっしゃいます。
「1学期に習った漢字が、まだ全部書けません」
「前の学年の漢字にも、書けないものがたくさんあります」
「この状態で、新しい漢字に進んでもよいのでしょうか」
私は、そのようなご相談をいただいたときには、こうお伝えしています。
「今日からスタートしましょう。」
全部できるようになっていなくても、前へ進んでいきましょう
という意味です。
もちろん、これまでに習った漢字の復習をしなくてよい、という意味ではありません。
ただ、
「前の学年の漢字を全部書けるようになってから、今の学年の漢字へ進もう」
「1学期の漢字を完璧にしてから、2学期の漢字を始めよう」
と考える必要はないと思っています。
2学期が始まったら、ぜひ、これから出てくる新しい漢字に力を注いでください。
なぜなら、新しい漢字を学習していると、これまでに習った漢字にも何度も出会うからです。
漢字は、一文字だけで使われるわけではありません。
熟語になったり、文章の中で使われたりします。
新しい漢字を一つ学習すれば、その漢字と組み合わさっている別の漢字にも出会います。
その中には、以前習ったけれど忘れてしまった漢字もあるでしょう。
そのときに、
「これは何と読むのだろう」
「この言葉は、どういう意味だろう」
と、一つひとつ丁寧に確認していけばよいのです。
私は、どの学年で習う漢字なのかということ以上に、出会った言葉を読めるようにして、その意味を理解しておくことが大切だと考えています。
そうやって言葉として何度も漢字に出会っていく。
今は書けない漢字であっても、これからの学習の中で、また出会う機会があります。
その一回一回をぜひ大切にしてほしいと思っています。
1年生で苦手だった引き算は、ずっと苦手でしょうか
算数で考えてみると、少し分かりやすいかもしれません。
1年生のときに、引き算が苦手だった子がいたとします。
では、その子が4年生になっても、1年生のときと同じように引き算を間違えているかというと、必ずしもそうではありません。
その後の算数の学習の中でも、引き算には何度も出会います。
問題を解きながら何度も使い、少しずつ身につけていきます。
漢字にも、それと似たところがあります。
一度習ったときに、すべてを完璧に覚えられなかったからといって、そこで終わりではありません。
これから先も、その漢字には何度も出会います。
だからこそ、過去に戻ることだけに時間を使うのではなく、前へ進みながら、出会った漢字や言葉を一つひとつ身につけていくという考え方も大切にしてほしいと思っています。
3年生まで漢字検定に合格できなかった子のお話
以前、私が海外で教えていたときのことです。
現地で生まれ育った、あるお子さんが4年生のときに私の学校へ転校してきました。
その子は、それまで漢字検定に挑戦していましたが、3年生まで一度も合格したことがありませんでした。
当然、これまでに習った漢字にも、十分に身についていないものがありました。
そこで、過去の学年に戻って、できていない漢字を一つずつ確認するのではなく、4年生の今から始めましょう。
と、そのお子さんとおうちのかたに話をしました。
これから学習する漢字に力を注ぐことにしたのです。
ただし、一つだけ、とても大切にしたことがあります。
それは、学習の中に出てくる熟語を、一つひとつ丁寧に確認することです。
・読めるか。
・どんな意味なのか。
・どのように使われる言葉なのか。
新しい漢字だけを見るのではなく、そこで出会った言葉を大切にしました。
すると、その子は4年生になったその年から、漢字検定に合格するようになりました。
もちろん、これは一人のお子さんの例です。
同じ方法を取れば、すべてのお子さんが同じ結果になるということではありません。
そして、その子を支えてくださった保護者の方の頑張りも忘れることはできません。
「これまでに習った漢字を取りこぼしているのではないか」
そう感じるのは、親として当然のことだと思います。
それでも、これからの学習を大切にするという考えを理解してくださり、ご家庭でも一つひとつの言葉を丁寧に確認してくださいました。
その積み重ねが、お子さんの力につながっていったのだと思います。
復習するかどうかは、その子によって違います
ここまで読むと、
「では、前の学年の復習はしなくてもよいのでしょうか」
と思われるかもしれません。
そういうことではありません。
これまで、どのような環境で日本語を学んできたのか。
どのくらい漢字学習に取り組んできたのか。
補習校に通っているのか。
ご家庭を中心に学習しているのか。
お子さんによって状況は違います。
ですから、必要な復習の量や方法も、一人ひとり違ってよいと思っています。
ただ、一つお伝えしたいのは、
「これまでの漢字ができていないから、先へ進んではいけない」
とは考えなくてよい、ということです。
今、目の前に出てきた漢字を読む。
言葉の意味を知る。
そして、また次の漢字へ進む。
その途中で以前習った漢字に出会ったら、もう一度確認する。
そんなふうに、前へ進みながら身につけていく方法もあります。
もし、「うちの子の場合は、どのように進めればいいのだろう」と迷われることがありましたら、LINEで教えてください。
これまでのお子さんの学習の様子を踏まえながら、一緒に考えていければと思います。
夏休みに十分復習できなかったとしても、焦らなくて大丈夫です。
2学期は、新たなスタートを切る絶好のチャンスです。
今日から、始めましょう!
